

【秀明自然農法との出会い】
岡山県の黄島というところで自然農法を追求していた先駆者と出会い、平成5年にその方の元で研修をすることになりました。この研修中に、連作は不可能とされていた野菜がちゃんと育っているところを目の当たりにして、自然の摂理に従ったら農薬や肥料を使わなくても野菜はちゃんと育つんだということを体験として学ぶことができたのが大きかったです。この時の学び一つひとつが私のバックボーンになっています。
【自然から学んだこと】
農業は素人でしたが、実家が農家だったこともあり自然に触れること自体は好きでした。研修で特に学んだのは連作と自家採種についてです。供給だけに奔走すると、自然農生態系を無視した農業に陥ってしまうので、岡田師の論文をとにかく信じて忠実に実行することを心掛けてやっていました。
しかし、連作と自家採種を続けていけば作物はのびのびと育っていくと思っていたのに、そうはなりませんでした。ある時ふと、そうならないのは作物にあったお世話をしないからではないか、ということに気がつき、そこから図書館へ行ったり近隣農家に教えを乞うたりする中で、自分の栽培方法は表面的であることに気がつきました。そして作物の気持ちになって考えてお世話をするようになると、よく育つようになってきました。土の性能を発揮してもらうためには、人間のお世話と同じで、その作物の長所を引き出してあげないといけないということがわかりました。そこに気づけるよう、自然に順応した育て方はどこにあるのか、作物との対話を通じて、これからも励んでいきたいと思います。
【メッセージ】
食べる事にもっと関心をもってほしい。
「おいしいお米を作りたい」と思い、2005年に熊本で秀明自然農法を始めました。
東京ドーム6個分ほどの広さでお米や小麦を作っていますが、お米のおいしさが口コミで広がり多くのお客様に食べていただけるようになりました。
農業はただ単に生きるための手段ではなく、人と人の心が繋がるコミュニケーションの場でもあり心の栄養にもなる。まず、自分でも食べてみて下さい。
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